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鈴木 英哉*; 長縄 弘親; 館盛 勝一
Solvent Extraction and Ion Exchange, 21(4), p.527 - 546, 2003/03
被引用回数:12 パーセンタイル:45.01(Chemistry, Multidisciplinary)陰イオン性界面活性剤である、Aerosol OT(AOT)と、分子性抽出剤である、かさ高なジアミドとを組合せることによって、硝酸水溶液からヘキサンへのユウロピウムの抽出に対し、非常に大きな効果が現れることがわかった。これは、有機相であるヘキサン中にW/Oマイクロエマルションが生成したことに起因する。このW/Oマイクロエマルション中には、AOTの負電荷と疎水基に囲まれた特殊な微小液滴が存在し、静電相互作用と疎水相互作用に基づいて、陽電荷を持ち、なおかつ疎水基を持った化学種が濃縮されやすい「場」となっている。よって、金属イオンと分子性抽出剤との錯体のような両親媒性の陽イオン化学種が非常に効率よく濃縮されることになる。本研究では、W/Oマイクロエマルションの安定化や、それに伴う金属イオンの抽出に及ぼす、分子性抽出剤や電解質の役割について検討した。
宮田 定次郎; 作本 彰久
日本化学会誌, 1987(9), p.1705 - 1711, 1987/09
環境汚染物質である有機塩素化合物の放射線による処理技術の開発の一環として、線を反応の開始手段に用いて、ドデカンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムあるいはヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドの存在する2-プロパノール(25vol%)水溶液中での四塩化炭素のラジカル連鎖機構による脱塩素反応について研究した。その結果、脱塩素反応はCMC以上の濃度の界面活性剤によって抑制されることを見出した。反応の速度論的検討から、反応を抑制する原因が、連鎖担体である・CClラジカルの界面活性剤ミセル,M,による取り組み、・CCl+MM・CCl、および連鎖停止反応、・CCl+M・CClMCCl、にあることが判明した。
作本 彰久; 宮田 定次郎
JAERI 1251, 40 Pages, 1977/09
従来亜硫酸水素塩がオレフィンにラジカル機構によって付加する反応は反応開始剤として酸化剤を必要とするため反応機構は殆んど明らかでなかった。本論文は、化学反応に放射線を有効にする観点から酸化剤の代わりにCOの線を用いて付加反応の一種の研究を行った結果を体系的にまとめたものであって、付加反応に対する放射線の特徴とともに反応の詳細、即ち付加反応に関与する化学種、反応の速度論的解析、水素同位体効果、停止機構の差異などを明らかにし、界面活性剤によって形成されるミセルの効果と放射線とのかかわり合について考慮した。
村上 洋
no journal, ,
ナノメートルスケールの微小液滴を保持する逆ミセルは、水の構造・ダイナミクスに及ぼす空間拘束効果を 調べるだけでなく、また、その微少液滴中に蛋白質などを可溶化することができるため、細胞類似環境下での生体 高分子や水の状態を調べるために有用な系である。逆ミセル中の水や生体高分子を調べるために、以下様々な分光法を適用した。(1)近赤外分光では、逆ミセル中の水分子のOH伸縮振動スペクトルを指紋スペクトルとして用い、蛋白質分子を導入した逆ミセルの構造パラメータを決定するモデルを提案し、そのモデルから導出された逆ミセル サイズが、X線小角散乱などにより決定されたサイズと良い一致を示した。(2)逆ミセルの溶媒が無極性のために溶 媒によるテラヘルツ波の吸収が格段に小さいことに着目し、逆ミセル中の蛋白質分子のテラヘルツ吸収スペクトル を導出することに成功した。(3)蛋白質分子導入逆ミセル内に色素プローブを導入し、フェムト秒時間分解蛍光分光 を適用し、逆ミセル内のダイナミクスにフェムト秒からナノ秒に渡って時定数の異なる5成分の緩和過程が存在することを明らかにした。
村上 洋
no journal, ,
逆ミセルは、無極性溶媒中で界面活性剤分子の自己組織化により形成され、ナノメートルスケールの球殻の中に水を含む。逆ミセルのサイズは実験的に制御可能であり、蛋白質分子やDNAを含む、水溶性分子をその中に溶かすことが可能である。そのため、逆ミセルを用いて、水や導入分子の物性のナノ空間拘束効果がこれまで広範に調べられてきた。最近我々は、界面活性剤AOTと溶媒イソオクタンを用いて調製した半径1nm程度の逆ミセルにおいて、導入色素分子の周りの水の拡散運動が室温付近で凍結しており、また、水媒質の格子緩和エネルギーが逆ミセル中の水分子数の少なさに起因して小さいことを示した。そこで、我々は逆ミセル中色素分子のホールバーニング分光を着想した。室温で色素分子の周りがガラス的であれば、永続的ホールバーニングが可能であり、また、小さな格子緩和エネルギーは、ホールバーニングスペクトル幅の先鋭化に導くと考えられる。ホールスペクトルの逆ミセルサイズやホールバーニングのための照射レーザー波長依存性の結果と、色素溶液や色素高分子膜の結果も示し議論する。
村上 洋
no journal, ,
逆ミセルは、無極性溶媒中で界面活性剤分子の自己組織化により形成され、ナノメートルスケールの球殻の中に水を含む。逆ミセルのサイズは実験的に制御可能であり、蛋白質分子やDNAを含む、水溶性分子をその中に溶かすことが可能である。そのため、逆ミセルを用いて、水や導入分子の物性のナノ空間拘束効果がこれまで広範に調べられてきた。最近我々は、界面活性剤AOTと溶媒イソオクタンを用いて調製した半径1nm程度の逆ミセルにおいて、導入色素分子の周りの水の拡散運動が室温付近で凍結しており、また、水媒質の格子緩和エネルギーが逆ミセル中の水分子数の少なさに起因して小さいことを示した。そこで、我々は逆ミセル中色素分子のホールバーニング分光を着想した。室温で色素分子の周りがガラス的であれば、永続的ホールバーニングが可能であり、また、小さな格子緩和エネルギーは、ホールバーニングスペクトル幅の先鋭化に導くと考えられる。ホールスペクトルの逆ミセルサイズやホールバーニングのための照射レーザー波長依存性の結果と、色素溶液や色素高分子膜の結果も示し議論する。
村上 洋
no journal, ,
逆ミセルは、無極性溶媒中で界面活性剤分子の自己組織化により形成され、ナノメートルスケールの球殻の中に水を含む。逆ミセルのサイズは実験的に制御可能であり、蛋白質分子やDNAを含む、水溶性分子をその中に溶かすことが可能である。そのため、逆ミセルを用いて、水や導入分子の物性のナノ空間拘束効果がこれまで広範に調べられてきた。最近我々は、界面活性剤AOTと溶媒イソオクタンを用いて調製した半径1nm程度の逆ミセルにおいて、導入色素分子の周りの水の拡散運動が室温付近で凍結しており、また、水媒質の格子緩和エネルギーが逆ミセル中の水分子数の少なさに起因して小さい事を示した。そこで、我々は逆ミセル中色素分子のホールバーニング分光を着想した。室温で色素分子の周りがガラス的であれば、永続的ホールバーニングが可能であり、また、小さな格子緩和エネルギーは、ホールバーニングスペクトル幅の先鋭化に導くと考えられる。ホールスペクトルの逆ミセルサイズやホールバーニングのための照射レーザー波長依存性の結果と、色素溶液や色素高分子膜の結果も示し議論する。
村上 洋
no journal, ,
逆ミセルは、無極性溶媒中で界面活性剤分子の自己組織化により形成され、ナノメートルスケールの球殻の中に水を含む。逆ミセルのサイズは実験的に制御可能であり、蛋白質分子や水溶性分子などをその中に溶かすことが可能である。そのため、逆ミセルを用いて、水や導入分子の物性のナノ空間拘束効果がこれまで広範に調べられてきた。最近我々は、半径1nm程度の逆ミセルにおいて、導入色素分子の周りの水の拡散運動が室温付近で凍結しており、また、水媒質の格子緩和エネルギーが逆ミセル中の水分子数の少なさに起因して小さい事を示した。色素分子の周りがガラス的であれば永続的ホールバーニングが可能であり、また、小さな格子緩和エネルギーは、ホールスペクトル幅の先鋭化に導くと考えられる。これは、液体中室温光記録の実現に導くかもしれない。波長可変レーザーを光源とし、ダブルビーム光学系を組み多チャンネル検出器付き分光器を用いて分光測定を行った。色素分子ローダミンでホールバーニングが起こりスペクトル幅の励起波長依存性が見られた。ガラス高分子中色素分子や他の色素分子を用いた結果と合わせ議論する。